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Snowflake 10.21、データメトリック関数の絞り込み条件を一般提供
公式リリースノート
Snowflake は 2026年6月12日から6月18日の 10.21 release notes を最終公開し、データメトリック関数の FILTER clause 一般提供などを案内しました。データ品質チェックを運用しているチームに関係する更新です。
要点
- データメトリック関数、つまり DMF を テーブル や view に関連付けるとき、FILTER clause を指定できる機能が一般提供になりました。
- DMF 定義を変更したり追加 view を作ったりせず、評価対象の行を条件で絞り込めます。
- 10.21 では behavior change bundles の状態も示され、2026_05 はテスト用に管理者が有効化できる状態、2026_04 はデフォルト有効、2026_03 は generally enabled になっています。
- データ品質、ガバナンス、Snowflake 管理を担当するチームは、DMF の適用範囲と bundle 状態を確認したい更新です。
今回の更新で変わること
今回の 10.21 release notes で実務上分かりやすい変更は、データメトリック関数の FILTER clause が一般提供になったことです。DMF は、Snowflake 上でデータ品質やメトリクス評価を運用するための仕組みです。これまでは、特定の subset だけを評価したい場合、DMF の定義側を分ける、評価用の view を追加する、対象データを別経路で絞り込む、といった設計が必要になる場面がありました。今回の FILTER clause では、テーブル や view に DMF を関連付けるときに条件を指定し、評価対象を特定の行に絞り込めます。公式例では、customer_data の email に対する NULL_COUNT を、status = 'ACTIVE' の行に限定する形が示されています。
この変更は、データ品質チェックをより現実の業務条件に寄せるために重要です。たとえば、退会済みユーザー、アーカイブ済みレコード、テストデータ、地域や事業部ごとの対象外データを同じ テーブル に持っている場合、全行を一律に評価すると、品質指標が実際の業務判断とずれることがあります。FILTER clause を使えると、DMF の定義を増やしすぎずに、評価対象だけを業務ルールに合わせられます。一方で、条件が増えるほど「どのデータが品質評価から外れているのか」は見えにくくなります。ガバナンス上は、FILTER の条件、適用先、所有者、変更履歴を管理することが必要です。
10.21 では behavior change bundle の状態も示されています。2026_05 はこのリリースで導入され、デフォルトでは無効、管理者がテスト用に有効化できる状態です。2026_04 はデフォルト有効で、管理者が opt-out できます。2026_03 は generally enabled となり、管理者が有効化や無効化を行えない段階に進んでいます。Snowflake のリリースノートを読むときは、新機能だけでなく、こうした bundle 状態の変化も重要です。既存ワークロードに影響する behavior change が、テスト段階なのか、デフォルト有効なのか、もう戻せない段階なのかで、検証の優先度が変わります。
対象になりそうなユーザー・チーム
Snowflake でデータ品質チェック、ガバナンス、テーブル設計を担当しているチームに関係します。特に、DMF を使って品質指標を運用している組織、行単位で評価対象を分けたい組織、behavior change bundle の適用状態を管理している Snowflake 管理者は確認したい内容です。
実務で確認したいポイント
- 既存の DMF で、評価対象を subset に絞りたい テーブル / view があるか
- FILTER clause の条件を、誰が承認し、どこに記録するか
- FILTER によって品質評価から除外されるデータを、社内レビューで説明できるか
- 2026_05、2026_04、2026_03 の behavior change bundle 状態が、自社アカウントの検証計画と合っているか
今すぐ対応が必要か
DMF を使っていないチームに急ぎの対応は少ないです。一方で、DMF を本番のデータ品質監視に使っている場合、FILTER clause をすぐに有効活用できる場面があるか確認するとよさそうです。behavior change bundle については、管理者が Snowflake 側の状態と自社の検証計画を照合しておく必要があります。
結局、この更新をどう見るべきか
Snowflake 10.21 は、データ品質チェックをより業務条件に合わせやすくする更新です。DMF FILTER clause は便利ですが、評価対象を絞れる分、条件管理と説明責任も重要になります。データガバナンスの担当者は、機能の有効化だけでなく、どの subset を測るのか、どの subset を測らないのかを明確にして読むのがよさそうです。