Looker / リリースノート / 2026/07/09 / 通常
小画面でもダッシュボードのデスクトップ配置を保持
公式リリースノート
Looker のダッシュボード編集者は、デスクトップで作ったタイル配置を小さいブラウザーやモバイル画面でも保持できるようになりました。利用者はズームスライダーでタイルを拡大し、必要に応じて1列のモバイル表示へ切り替えられます。
要点
- 編集モードの「Settings」から「General」を開き、デスクトップ配置の保持をダッシュボード単位で設定します。
- 有効時は小画面でもタイルの相対配置を保ち、ズームスライダーで拡大して閲覧します。
- 閲覧者は固定されるわけではなく、ボタンで1列のモバイル表示とデスクトップ表示を往復できます。
今回の更新で変わること
従来の小画面向け表示では、ダッシュボードのタイルを1列に並べ直すことで読みやすさを確保できます。一方、複数の指標を横に並べて比較する画面や、地図と詳細表の位置関係に意味がある画面では、1列化によって設計意図が失われることがあります。今回の設定は、そうしたダッシュボードでデスクトップの相対配置を残す選択肢です。
編集者はダッシュボードを編集モードで開き、上部ツールバーの「Settings」から「General」タブへ進みます。そこでデスクトップ配置の保持を有効にします。インスタンス全体へ一律適用する管理者設定ではなく、公式手順上はダッシュボード設定の一項目です。利用目的に応じて画面ごとに選べます。
有効にすると、狭いブラウザーやモバイル画面でも、デスクトップ版の全体配置が保持されます。表示領域に合わせてタイルが自動で1列へ組み直されるのではなく、利用者がズームスライダーでタイルを拡大しながら移動して読みます。横並び比較は維持できますが、画面全体を一度に読めるとは限りません。
利用者側には切り替え手段があります。「Switch to Mobile View」に相当するボタンを押すと、タイルを1列にしたモバイル表示へ戻せます。「Switch to Desktop View」で元のデスクトップ配置へ切り替えられます。編集者が設定を有効にしても、閲覧者へ固定表示を強制する機能ではない点が重要です。
どちらの表示が適するかはダッシュボードの用途で変わります。横方向の位置関係、同じ行にある KPI の比較、背景画像とタイルの整合が重要なら配置保持に利点があります。縦に数値を順番に確認する現場画面、片手操作、アクセシビリティを優先する場合は1列表示の方が読みやすい可能性があります。
公式項目は配置と表示切り替えを説明しており、データ取得、権限、フィルターの意味が変わるとは述べていません。ただし小画面では、フィルターや注釈が画面外へ移り、利用者が現在の条件を見落とすことがあります。見た目だけでなく、操作順序と重要情報への到達性を実機で確認する必要があります。
対象になりそうなユーザー・チーム
モバイル閲覧の多いダッシュボードを設計する編集者、画面標準を管理する BI チーム、現場でスマートフォンや小型端末を使う利用者が主な対象です。
押さえておきたいポイント
- デスクトップの横並びに業務上の意味がある画面だけを候補にする。
- 代表的なスマートフォン、タブレット、狭いブラウザー幅でズームと移動を確認する。
- 1列表示への切り替えボタンを利用者が見つけられるか確かめる。
- KPI、フィルター条件、警告、注釈が拡大・移動なしでも認識できるかを確認する。
実務へのつながり
利用頻度の高いダッシュボードを一つ複製し、設定のオン・オフを同じ端末で比較します。最初の画面で主要指標を読めるか、ズーム後にフィルターへ戻れるか、デスクトップ表示とモバイル表示の切り替えで条件が維持されるかを利用者に試してもらいます。その結果からダッシュボードごとに既定を決めます。
結局、この更新をどう見るべきか
この設定は「モバイル対応を有効にする」単純な選択ではなく、配置の意味を残すか、小画面での読みやすさを優先するかをダッシュボード単位で選ぶものです。閲覧者が両表示を切り替えられるため、実機テストと短い利用案内を組み合わせると活かしやすい更新です。