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Google Gemini 2026年5月5日の公式ブログ解説: Gemini API File Search がマルチモーダルRAGへ拡張
公式ブログ原文
Google は 2026年5月5日、Gemini API の File Search tool に、マルチモーダル対応、カスタムメタデータ、ページ単位の引用を追加したと発表しました。RAGを単なる文書検索から、画像やPDFを含む検証しやすい検索基盤へ広げる更新です。
要点
- Gemini API File Search が画像とテキストを一緒に処理できるようになった
- Gemini Embedding 2 により、視覚データを含む検索・RAGを組みやすくなる
- カスタムメタデータで部署、状態、カテゴリなどによるフィルタリングが可能になる
- ページ単位の引用により、回答根拠を確認しやすくなる
- クリエイティブ資産、研究資料、設計図、業務PDFなどの検索で実務インパクトが大きい
今回のブログ記事で語られていること
今回のブログは、Gemini API の File Search tool を、より本番向けのRAG基盤へ近づける更新として読めます。従来のRAGでは、テキスト化しやすい文書をベクトル化して検索する構成が中心でした。しかし実際の業務データは、PDF、画像、図表、スライド、スクリーンショット、設計図、商品画像、実験画像などが混在しています。Google は今回、File Search が画像とテキストをあわせて処理できるようになったと説明しており、Gemini Embedding 2 を土台に、マルチモーダルな検索体験を作りやすくしています。
もう一つ重要なのがカスタムメタデータです。企業内のファイル検索では、単に意味が近い文書を探すだけでは不十分です。部署、プロジェクト、版数、公開状態、顧客、契約種別、承認状態のような属性で検索範囲を絞れないと、ノイズが増え、誤った文書を根拠にするリスクがあります。メタデータフィルタリングは、検索品質とガバナンスの両方に関係します。
ページ単位の引用も、RAGを実務で使ううえで大きい更新です。回答に根拠リンクがあるだけでは、長いPDFや資料のどこを見ればよいか分からない場合があります。ページ番号まで結びつけば、ユーザーは根拠を素早く検証でき、監査やレビューにも使いやすくなります。これは、法務、金融、研究、医療、技術文書、社内ナレッジなど、根拠確認が重要な領域で特に効きます。
対象になりそうなユーザー・チーム
- Gemini API でRAGや社内検索を作っている開発者
- PDF、画像、スライド、図表を含むナレッジ検索を扱うAI基盤チーム
- 回答根拠の検証性を重視する法務、金融、研究、医療、技術文書チーム
- 既存のベクトルDBや検索基盤とGemini API File Searchを比較しているチーム
実務で確認したいポイント
まず、File Search に入れるデータの種類を見直します。テキストPDFだけでなく、画像を含む資料、スクリーンショット、製品画像、図表、研究データが検索対象になるなら、マルチモーダル対応の評価価値が高くなります。
次に、メタデータ設計を先に決めることが重要です。あとから属性を足すより、アップロード時点で部署、ドキュメント種別、公開範囲、更新日、承認状態を付けるほうが、検索品質と権限管理を両立しやすくなります。
結局、この更新をどう見るべきか
Gemini API File Search の更新は、RAGを「それっぽい回答」から「根拠を検証できる業務検索」へ近づけるものです。マルチモーダル、メタデータ、ページ引用の3点が揃うことで、実務データを扱うAIアプリの設計余地が広がります。