AWS Bedrock / 公式ブログ / 2026/07/16 / 通常
Amazon Bedrock AgentCoreで電話注文AIを待たせず起動する設計
公式ブログ原文
AWSは、飲食店への電話を受け、注文確認まで進めるAIホストの実装例を公開しました。Amazon Nova 2 Sonicの音声対話とAgentCore Runtimeを組み合わせ、着信中に実行環境を準備して最初の無音を減らします。
要点
- SIP gatewayをECS Fargateで動かし、Amazon Chime SDKとNetwork Load Balancerで電話網へ接続します。
- 電話が鳴っている間にAgentCoreのマイクロVMを準備し、応答後の起動待ちを隠します。
- 電話接続、会話エージェント、注文処理を分離し、注文側はMCP経由で呼び出します。
- DynamoDB、Lambda、Amazon Locationサービスを使い、店舗検索や注文状態を扱います。
今回のブログ記事で語られていること
記事は、電話の挨拶からメニュー確認、注文、住所や店舗の確認、最終確認までを音声で進める構成を説明します。電話網からのSIP通信はECS Fargate上のゲートウェイが受け、Amazon Chime SDK、Network Load Balancerを経て音声エージェントへ渡します。会話にはAmazon Nova 2 Sonicを使い、エージェントはAgentCore Runtimeの隔離されたマイクロVMで実行します。注文や店舗検索などの業務機能はMCPサーバーとして分離され、DynamoDB、Lambda、Amazon Locationサービスへ接続します。この分離により、電話回線の制御を変えずに会話モデルや注文APIを更新しやすくなります。
電話AIで目立ちやすい問題は、相手が出た後の無音です。記事の設計は、着信を受けた時点でエージェント環境の準備を始め、呼び出し音が鳴っている時間を起動に使います。人が応答した時点で会話を始められる可能性が高まり、切断や聞き返しを減らせます。ただし、事前起動したセッションと実際の通話を正しく結び付け、応答されなかった着信の資源を確実に解放する必要があります。混雑時の同時起動数、コールドスタート、通話が途中で切れた場合の注文状態も観測対象です。
本人識別には電話番号をハッシュ化した識別子を使う例が示されますが、電話番号の所有者と注文者が同一とは限りません。共有電話、番号移行、発信者番号の欠落を前提に、住所や支払いなど重要情報は会話内で再確認すべきです。音声認識の誤りがそのまま注文確定へ進まないよう、商品、数量、価格、店舗、受取方法を読み上げ、明示的な確認を取る必要があります。録音・文字起こしの保存、同意、削除期間も地域のルールに合わせます。
今回のブログ記事が関係する人
電話対応を自動化するサービス開発者、飲食・予約業務の責任者、リアルタイム音声AIの可用性と個人情報を管理する基盤担当に関係します。
結局、今回のブログ記事をどう読むべきか
モデルの会話性能より、着信中の事前起動と電話・エージェント・業務APIの分離が読みどころです。実証では無音時間、聞き直し率、誤注文率、途中切断後の状態、有人転送を測ってください。