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Amazon Bedrock AgentCore、MCP互換のWeb Searchを一般提供
公式ブログ原文
AWS は 2026年6月20日、Amazon Bedrock AgentCore の Web Search ツール を一般提供したと発表しました。AgentCore ゲートウェイ に接続するMCP互換の検索ツールで、エージェントが最新のWeb情報を取得し、出典付きの回答を作りやすくするための更新です。
要点
- Web Search on Amazon Bedrock AgentCore が一般提供され、AgentCore ゲートウェイ の マネージド 対象 / コネクター として利用できます。
- MCP互換のため、エージェントは
tools/listでWebSearchToolを発見し、必要に応じて呼び出せます。 - AWSが運用するWeb index、継続的な更新、知識グラフ、モデル向けのセマンティック snippet extractionが説明されています。
- クエリは第三者検索エンジンへ送られず、AWSインフラ内で処理される設計だとされています。
- 提供リージョンは発表時点で
us-east-1、価格は1,000クエリあたり7ドルと案内されています。
今回のブログ記事で語られていること
Amazon Bedrock AgentCore Web Search ツール は、エージェントに最新の公開Web情報を取り込ませるための管理された検索ツールです。従来、生成AIエージェントが学習時点以降の情報を扱うには、外部検索APIの契約、APIキー管理、結果形式の差分吸収、HTMLやスニペットの整形、検索クエリの取り扱いに関するプライバシーレビューが必要になりがちでした。今回のAWS発表は、その部分を AgentCore ゲートウェイ に接続するMCP互換ツールとして提供するものです。
実装面では、AgentCore ゲートウェイ に connectorId: "web-search" のターゲットを追加し、エージェント側からMCPツールとして呼び出します。Strands、LangChain、LangGraph、CrewAIなどのMCP互換フレームワークや自前実装から、tools/list でツールを発見し、tools/call で検索できます。検索結果はMCPのレスポンス内にJSONとして返り、各観測結果にはタイトル、URL、公開日時、本文スニペットが含まれると説明されています。知識グラフ由来の結果では、タイトルやURLを持たない構造化情報が返る場合もあります。
今回の発表で特に重要なのは、検索の運用モデルです。AWSは、Web Searchが第三者検索エンジンのラッパーではなく、AWSが運用するWeb indexに基づくと説明しています。indexは数百億規模のドキュメントを対象にし、継続的に更新され、新しいコンテンツを数分以内に反映するという説明です。エージェントが「今日の発表」や「最近の仕様変更」を扱う場合、検索結果の新しさは回答品質に直結します。
プライバシー面でも確認すべき点があります。AWSの説明では、ユーザーの検索クエリは第三者検索エンジンへ送られず、AWSインフラ内で処理されます。AgentCore ゲートウェイ がAWS所有のWeb Searchバックエンドへ認証し、リクエストを内部的にルーティングする構成です。データ所在地や第三者サービスへの外部送信を気にする企業にとって、これは導入審査の論点を減らす可能性があります。ただし、検索クエリそのものに機密情報を入れてよいという意味ではありません。エージェントがどのユーザー入力を検索クエリに変換するか、ログに何を残すか、社内データと公開Web検索をどう分けるかは、利用側で設計する必要があります。
Web Search ツール の位置づけは、社内文書検索の置き換えではありません。AWSは、社内データや自社所有コンテンツを検索する場合は Amazon Bedrock ナレッジ Bases や Amazon Bedrock マネージド ナレッジ Bases を使い、Web Search ツール は公開Web上の変化する情報を扱う補完手段だと説明しています。実務では、社内規程や顧客データはナレッジ Bases、外部ニュースや製品仕様、公開ドキュメントはWeb Searchというように、情報源の境界を明確に分けるのが安全です。
今回のブログ記事が関係する人
AgentCore Web Search を本番エージェントに組み込む開発者、検索・RAG 基盤担当、セキュリティ担当に関係します。外部 Web 情報を回答に使う場合、検索結果の信頼性、参照範囲、ログ、利用者への説明を合わせて設計する必要があります。
実務で確認したいポイント
- AgentCore ゲートウェイ を誰が作成・管理し、どのエージェントがWeb Search ツールを呼び出せるかをIAM/JWT/OAuth側で確認する。
bedrock-agentcore:InvokeWebSearchなどの権限を、必要なゲートウェイや実行主体に限定する。- 検索クエリに機密情報、顧客情報、未公開情報が混ざらないよう、プロンプト設計とログ確認を行う。
- ナレッジ Bases とWeb Searchの役割を分け、社内情報と公開Web情報を混同しない。
us-east-1提供、1,000クエリあたり7ドルという条件を前提に、リージョン、コスト、レイテンシを検証する。
結局、今回のブログ記事をどう読むべきか
Amazon Bedrock AgentCore Web Search ツール は、エージェントに「現在の公開情報」を取り込ませるための管理された入口です。MCP互換で呼び出せるため、既存のエージェント実装へ組み込みやすい一方、検索クエリの扱い、権限、ログ、社内データとの境界は利用側の設計に残ります。AgentCoreで本番エージェントを作るチームにとって、最新情報の取得を自前実装から管理サービスへ寄せる選択肢として重要な更新です。