Anthropic / Claude / Claude Code / 公式ブログ / 2026/07/22 / 重要
OuttakeがClaudeで構築した長時間稼働のサイバー調査エージェント
公式ブログ原文
Anthropicは、OuttakeがClaude CodeとClaudeエージェントSDKを使い、攻撃インフラを長時間追跡するReconエージェントを構築した過程を紹介しました。
要点
- 偽ログイン画面だけでなく、関連アカウントや基盤をグラフ化して攻撃網を調査します。
- セッション中央値は16分で、最長では2時間の自律作業を行いました。
- 人が調査基準を定義し、Claude Codeで試作した後、ClaudeエージェントSDKと評価基盤へ移行しました。
今回のブログ記事で語られていること
OuttakeのReconエージェントは、公開情報の収集、なりすましの作成、内部侵入という攻撃の連鎖を横断して調べます。偽ログインページを見つけて削除依頼を出すだけではなく、そこから偽のサポート用Telegramアカウントや関連インフラへ進み、証拠を分類してネットワーク図を作ります。最終的には調査手順、攻撃者像、時系列を含む報告を返します。ページ上で盗まれた認証情報がどこへ送られるかを確認するため、コードを書き、実行し、悪意あるサイトと対話する能力も必要でした。
構築の第一段階では、技術者自身が実際の調査を行い、顧客や設計協力者から「よい調査」の基準を引き出しました。どの証拠が重要で、推測と実行可能な結論をどう分けるかを先に定義しています。次にClaude Codeで試作し、必ず行う手順はオーケストレーションで制約しつつ、個別事件で必要な判断はエージェントへ残しました。
本番化ではClaudeエージェントSDKへ移り、メモリ、文脈、ファイルシステムを細かく制御しました。評価は最初から組み込み、多数の攻撃場面を並行実行して、モデル更新やメモリ設計の変更を検証します。エージェントが不足ツールを報告すると、別のコーディングエージェントがツールと試験場面を作る循環も紹介されています。サイバー調査へ応用するチームは、長時間動くこと自体より、証拠の出所、危険サイトへの接触境界、評価データ、人が最終判断する地点を明確にする必要があります。
長いセッションでは途中の仮説が後の判断を誤らせるため、証拠と推論を分けて保存し、重要な分岐で評価できる構造が必要です。悪意あるページへアクセスする実行環境も通常業務から隔離し、取得物の保存、認証情報の扱い、外部への書き込み権限を最小化する必要があります。
今回のブログ記事が関係する人
セキュリティ運用、脅威インテリジェンス、長時間エージェントの基盤開発、評価設計を担当するチームに関係します。
結局、今回のブログ記事をどう読むべきか
専門家の調査手順を先に定義し、試作、低水準制御、継続評価へ進めた事例です。自律時間の長さより、証拠と判断を再現できる設計が読みどころです。